まにあわせ blog 卵巣嚢腫捻転ってなーに

忘れないうちの記録です

妊娠6ヶ月で原因不明の腹部痛に見舞われ入院となった妊婦の備忘録 ②

5/11 

0:004:00 腹痛で度々目が覚める

寝返りを打つのが非常に苦痛

夜中から朝方まで、何度も看護師が様子を見に来るので驚く(会話はしない)


6:00  様子を見にきた看護師と目が合う

お腹の張りを確認され、再度張り止めを処方される。お腹が空いたと打ち明けると、緊急手術になる可能性がある為、食事が出来ないとの事。がっくり。


8:00 血液検査。抗生剤で炎症の数値が下がっているかなど確認する模様


9:00 担当医師が来る。昨日に比べると顔色が良く会話がしっかりできている、お腹を開くのはリスクがあり手術は最後の手段にしたいと方針を繰り返し示される。

医者を捕まえて話すほどの事でもない気がしたが、有料のアメニティーを申し込んだものの下着が無くて困っている旨を伝える。オプションで買えるか聞いてみるとの返答。(しかし結局は終日、何も教えてくれなかった)


10:00  婦人科で経膣エコー。子宮ポリープを確認するも悪影響は無さそうとの見解。炎症反応などの結果が出るまで数日かかるとのこと。

子供は元気な様子でほっとする。熱々のタオルでお腹を拭いてもらえたのが何より嬉しかった。

ここでも赤子の為に開腹手術を極力避けるための説明を受ける。私も出来れば手術したくない。

この際に空腹感を聞かれ、お腹が空いて辛いと話す。今日は少なくとも手術にならないだろうとの事、お粥なら出せるかもとの話が浮上して期待が高まる。もう24時間以上、食事をしていないが

実はカバンの底から出てきた飴を舐めていた。医師にはバレていたのかもしれない。


10:30   移動販売でーす という声に飛び起きそうになり、慌ててお腹の痛みを庇う。

パンツは、パンツはあるのだろうか。

60過ぎのおばちゃんがお菓子や飲み物をたくさん積んだカートを引いている。

「この病院は売店があるんですか?」「あるにはあるんだけど...あまり店舗に患者は入っちゃならないことになってるのよ。」何とコロナ渦ではそんな制限もあるのか。

「昨日救急搬送されて、下着がなくて。妊婦なので大きいのがいいんです。」「まぁ」

おばちゃんはお菓子をかき分けて探してくれた。

本当はツレ君に持ってきて欲しいが、往復1時間以上かけて再会できるならまだしも、面会禁止でパンツだけ引き渡されるのも馬鹿馬鹿しい。Lサイズのパンツ2枚組(¥680)と抹茶チョコ(¥150)を購入。想定より良心価格。動けない人間に移動販売は涙が出るほど有難い。一万円札のみ握りしめて来たので細かいのがないと謝ると「そんな大変な時に一枚でも持ってきたの偉いわよ〜!」と褒めてくれた。


12:00  昼食。28時間ぶりの食事。お粥と聞いていたが、ふよふよの素うどん、卵で煮た高野豆腐の様なもの、柔らかい桃缶の刻んだものが登場する。

「軟食」と分類される消化の良いものらしい。

つわりの名残で食への許容範囲が極度に狭くなっている事もあり、素直に喜べない自分が憎い。

そうだ。この微妙な食事を乗り越えて元気になって美味しい食事を目指そうと気持ちを切り替える。中々口に合わず残そうかと挫折しかけるが、「元気アピール」をしないとずっと軟食のままで退院もできないぞと9割は食べ切る。

これ以降、腹部の痛み止めが点滴から食後の錠剤に変わる。



14:00  マスク、下着、着替え、妊婦用サプリ、色々と足りないので宅急便の午前指定で送ってもらう様にツレ君へ依頼。ついでに割高な有料アメニティー契約をやめてしまおう。

この頃から、段々ヨロヨロと歩ける様になってくる。「一人で動けるんですね!」と看護師に喜ばれる。


15:00  タオルで拭くかシャワー申込の2択を迫られる。

どうしてもお湯を浴びたくてシャワーを選ぶ。

昨日の惨状を知る何人かの看護師に「シャワーはやめた方が良いのでは」と心配されるが、倒れる直前には浴びるのを止めるからと説得する。

実際に体力消耗はすごかったが、浴室に大きな椅子があったのは助かったし、熱いお湯の癒しは偉大だった。

あがって暫くは何もできなくなったが、嫌な汗や嫌なウイルスが流れた気がして燃え尽きた様な満足感があった。

移動販売のパンツを買ってよかった。しかし、妊婦の腹にはちょっと苦しい。


18:00   夕食 元気アピールが功を奏したか、希望していた「普通食」が出される。

決して美味しくないが、身体を気遣いゆっくりよく噛んで食べた。どの惣菜よりも切っただけのキウイが一番美味しかった。


18:30  抗生剤の交換に来た看護師に、朝の血液検査の結果を聞く。炎症反応の数値は決して良くはなってないそうで、過度な期待をした本人としてはガッカリする。今は継続して投与する事が重要だそうだ。

突如、思い出す。今日は、かかりつけのレディースクリニックで朝から「妊婦検診」の日だったのだ。

慌てて看護師に伝えると「西荻の先生には入院した内容も全て連絡してるので大丈夫ですよ」との事で、病院同士の連携が取れておりホッとする。


19:30 

家にいる2匹の猫は、今、部屋中をウロウロと徘徊して私を探し回っているらしい。

ご飯さえ与えれば問題ない連中だと思っていたが、それなりに人間への情もあるのだろう。

猫の彼らからしてみれば、突然、見知らぬ騒々しい人間(救急隊員)が複数人で部屋に現れて飼い主は連れ去られ、その後は帰ってこないのだから、理解不能な不安で一杯なのかもしれない。


20:00

少しでも腹筋を使うと、嫌な痛みが走る。

ただ、叫びのたうつほどの痛みは今はない。

お腹を全く使わない動き方に慣れつつある気もする。熱は下がっていない。

やがて消灯時間、今日は寝返りの痛みも軽減されるだろうか。

明日はもっと元気になれます様にと願う。